信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

存続求め「世話人会」発足 上田や上田千曲の定時制
2005年12月13日掲載

 県教委の高校再編案で、坂城(坂城町)を転換する多部制・単位制校への統合が示されている上田、上田千曲(ともに上田市)両高の定時制存続を求める活動が上田市で始まった。上小地区労働組合連合などが呼び掛け、両校OBや生徒、教師ら約20人が集まり、10日に「世話人会」を結成。「入学希望者がいる間は存続させ、学ぶ権利を守る」との基本理念や活動方針を話し合った。

 世話人会は「定時制は勤労学生に加え、不登校経験者などさまざまな背景を持つ生徒が通う受け皿。坂城は距離も遠く、統合してしまうと通学できない生徒も出てくる」と説明。10日の会合では「定時制の統合問題が知られていない。同窓生にも事態を知らない人が多い」とし、広く知らせる方法などを検討した。

 今後は、生徒や同窓会、PTAなどを核に活動拡大を目指す。来年1月下旬には「上田・千曲両校の定時制を存続させる会(仮称)」の初集会を開き、署名集めなどに取り掛かる。

 世話人会主要メンバーの上小地区労連や、上田松尾高時代を含む上田高OBなどは12月上旬、東御市以外の上小地区の市町村議会に陳情書を提出。「上小地区の定時制高校の廃止について慎重に審議することを求める意見書」の可決を求めている。


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