信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

第1通学区推進委、会合 2統合案―意見集約に至らず
2005年12月11日掲載

 第1通学区(北信)の高校改革プラン推進委員会は10日、13回目の会合を県庁で開いた。中条(中条村)と犀峡(信州新町)、長野南(長野市)と松代(同)の統合案について議論したが、意見集約できず、年内にもう2回会合を開くことを決めた。

 県教委の統合案が実現すれば、中条村から高校がなくなる。委員からは「分校化か(校舎を残し統合する)ジョイント高校で存続を」との提案も。県教委側は「分校は十分な教員配置ができない」とし、中村正行委員長は「距離がありジョイントも難しい」と述べた。

 前回会合と比べ、「中条への財政支出を別の高校に投下すべきだ」「地元から進学者が少ない」と中条の統合を容認する意見が強まった。一方、「進学先が失われる生徒のためにも残す観点に立った配慮を」との慎重論も出た。

 長野南と松代の統合案では、長野南の地元地域の人口増加を踏まえ、複数の委員が「理由が分からない」とした。県教委は従来通り、生徒の流出が多い―などと説明。中村委員長は「統合した場合の影響をどう吸収するかの議論も必要になる」と話した。

 県教委は推進委に1月初中旬までの報告を求めている。中村委員長は「両論併記でなく、ベクトルがそろった方向(強い意見)をまとめ、完全にまとまらない場合は、考慮する点を付記する形になる」としている。

 この日は会合前に、推進委で多部制・単位制の転換候補に挙がっている屋代南(千曲市)の生徒会や同窓会が、転換に反対する約一万五千人分の署名を中村委員長に提出した。


<前の記事 どうする高校改革 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun