信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

諏訪の議論配慮 まとめ期限延期 高校改革 南信推進委
2005年12月 5日掲載

 第3通学区(南信)の高校改革プラン推進委員会は4日、上伊那郡南箕輪村内で12回目の会合を開いた。諏訪地区の委員が岡谷東、岡谷南両校の統合案を11月23日に公表して10日余りしかたっていないことから、地元で住民が議論する時間を確保し、全体まとめの時期を当初目指した年内から来年1月末に延ばす方針を決めた。遅くとも1月中旬までの答申を求めていた県教委も、諏訪の事情を理由に了承した。

 諏訪の委員は「統合校の具体名を示したのは、県教委が6月に公表した再編案より5カ月遅れており、地域の合意を得る時間が足りない」「PTA連合会が今月1日に学習会を開き、ようやく勉強を始めようとした段階だ」と配慮を求めた。会合前、諏訪広域連合などが推進委に対して両校統合案の白紙撤回を求めたことも理由に挙げた。

 上伊那、飯田下伊那の委員も理解を示し、今月下旬の次回会合で諏訪地区を中心に地域住民の意見を聞く方針を決定。誰から聞くかは次回までに調整することにした。

 前回、再編案提示に至らなかった飯田下伊那の委員はこの日「職業校を残すため飯田長姫と飯田工を統合する」案を提出。これで、上伊那の「箕輪工全日制を廃止し多部制・単位制に転換する」案も含め、各地区の再編案が出そろった。

 各地区から設置案が出なかった総合学科校について、池上昭雄委員長は会合後の取材に「推進委の答申で第3通学区はゼロもあり得る。ただ、その場合も(設置が望ましいことなどを)答申に盛り込みたい」と話した。

 会合で吉江速人・高校教育課長は「(全体まとめの期限延長は)結論をまとめるのが前提。途中で大枠を報告してもらい、議論を最終報告の内容としたい」と述べた。


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