信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

定時制の存続を 伊那市長に要請 上農同窓会やPTA
2005年11月26日掲載

 上伊那農業高校(南箕輪村)の同窓会、定時制PTAの関係者12人が25日、伊那市役所を訪れ、同市中央区に独立校舎を持つ同校定時制の存続を求める要請書を第3通学区(南信)高校改革プラン推進委員の小坂樫男市長に提出した。

 県教委の再編案では、同校定時制は箕輪工業の多部制・単位制化に伴い統合される。上伊那農業の定時制教育振興会長も務める小坂市長は「できるだけ気持ちをくんでいきたい」とし、要請内容を推進委員会に報告する意向を示した。

 同校の本年度の生徒は54人。要請書は、8月に全生徒にアンケートした結果「本校に大変満足」「満足」との回答が計8割を占め、「少人数だから」「自分に合っている」などの回答が多かったとした。

 多部制・単位制は「大規模化の弊害が危惧(きぐ)され、(不登校経験者ら)少人数だから通えている生徒の行き場を失う」と指摘。市中心部で地理的にも適地―とし、同校の存続を求めた。

 要請した保護者の1人は「(推進委では)定時制も全日制と同じように取り上げ、考えてほしい」と訴えていた。


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