信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

岡谷東・岡谷南を統合 推進委の提示に反発の声も
2005年11月24日掲載

 「岡谷東と岡谷南高校を統合する」。伊那市で23日開いた第3通学区の高校改革プラン推進委員会で、県教委の再編案で対象になっていなかった諏訪地区からも2校の名が試案として挙がった。関係者からは反発や、具体的な経緯の説明を求める声が聞かれた。

 「絶対に納得できない」。推進委の会合を傍聴した岡谷東高同窓会長の大槻智恵子さん(67)=岡谷市神明町=は怒りをあらわにした。諏訪地区はこれまで6人の推進委員が非公開で検討を進めてきた。「下伊那では学校関係者なども入れている。少人数だけの話し合いで決めるなんて」と批判。「すぐに削減する必要があるのか、説明してほしい」と話した。

 岡谷南高PTA会長の高野勝寛さん(51)=同市銀座=はテレビのニュースで会合の内容を知った。「『たたき台』というが、名前が出た学校に通う子どもたちのことを配慮していると思えない」とし、「地域と協力し(統合の)流れを変えていきたい」と訴えた。

 諏訪地区高校PTA連合会長を務める諏訪実業高PTA会長の笠原敏彦さん(46)=諏訪市中洲=は「少子化を考えると全県の高校数を維持するのは困難。少しずつ見直す時期に来ていると思う。ただ、それが今なのかどうか」と話し、「諏訪地区全体でも話し合う場を設けたい」とした。

 この日は、飯田下伊那地方で松川高校を多部制・単位制に転換する案が地元の委員会で議論されていることも報告された。同高同窓会長の下井昭二さん(36)=松川町=は「20年前、下伊那北部の住民が地域に普通高校を要望し設立した高校。そのような案が出ているのは困るし反対していきたい」。同窓会役員らと連絡を取り、対応策を協議していくとした。


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