信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

意見は個別提出に 中野で初の市民会議―十分な議論を
2005年11月 4日掲載

 県教委の県立高校再編案を受け、中野市内3高校の在り方を議論する初の市民会議は3日、市中央公民館で開いた。約70人が参加。第1通学区(北信)高校改革プラン推進委員会に出す地域の意見を検討してきた同窓会やPTA関係者らの実行委員会が提出した具体的再編案などを話し合ったが、総意はまとめなかった。実行委は4日締め切りの推進委への意見を市民会議、実行委名では出さず、提案者の個別提出にする方針を決めた。

 実行委の具体案は「県教委案の中野、中野実業の統合・総合学科校への転換と中野西充実」「3校を統合した大規模総合学科校設置」「中野、中野西の統合と中野実の職業系総合学科校への転換」―の3つ。「中野・中野実統合」は、実行委8人による「高校問題を考える懇談会」が提案。残る2案は日野小PTA会長の小林東一郎実行委員が提案した。

 また、市民会議に参加した信州の教育と自治研究所理事の馬島直樹さんは、市内への総合学科校設置を批判した上で、再編の場合は、中野、中野実の両校施設を利用した連結方式が望ましいとの意見を文書で提出した。

 会議では、再編案について十分な議論の時間を求める意見が目立った。総合学科については期待と疑問に分かれ、障害者の教育を考える視点の導入を訴える声もあった。

 推進委への意見は、「懇談会」が「中野、中野実統合」を提案し、市民会議の様子を口頭で説明する方針だ。中野高同窓会は、同窓会員でもある小林委員の2案に「中野への中高一貫教育校設置」を加えた3案を提出。馬島さんも有志らと意見を提出するという。


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