信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

高校改革は私たちの問題 伊那で全県高校生集会
2005年10月23日掲載

 県教委が進める高校改革に生徒自身の声を反映させようと、高校生たちが企画した「全県高校生集会」が22日、伊那市の伊那北高校で開かれた。全県の20校から約250人が集まり、「高校生抜き」で論議を進めてきた県教委に要望や疑問をぶつけた。

 集会は、6月の伊那北高校文化祭で田中知事を招いて開いた討論会がきっかけ。全県の高校生による集会を知事に提案した生徒らが中心になって計画、上伊那地方の高校や長野南高校(長野市)の生徒会で実行委員会をつくって県内全89校に参加を呼び掛けた。

 統廃合対象の高校も、そうでない高校も「自分の問題として考えよう」との思いを込めたキャッチコピーは「高校生、起立」。この日は統廃合対象外の7校の生徒たちも参加した。

 集会では県教委が、生徒数が減少し、教員数などを維持するには「学校に一定の規模が必要だ」と説明。これに対し、約20人の高校生が「30人学級を導入してはどうか」「財政を節約してからでも(統廃合は)遅くない」などと発言した。

 集会後、実行委員長の滝沢文那君(17)=伊那北高校3年=は「県教委が描く未来ではなく、高校生がリアルに描いている未来を示したかった」と話していた。


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