信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

第3通学区推進委 多部制校設置へ検討、作業班は設けず
2005年10月12日掲載

 第3通学区(南信)の高校改革プラン推進委員会は11日、伊那市内で第9回会合を開き、同通学区内に「多部制・単位制校を設置の方向で検討」し「総合学科校を設置する」ことを確認した。具体的な校名には言及しなかった。

 全日制の箕輪工業高を転換、単独の多部制・単位制校にするとした県教委案に複数の委員が生徒が集まるか懸念を表明。「県内に4校も不要。現在の定時制を統合した方がいい」「定時制に午前部を加え、効果をみて拡大する段階的導入を」などと慎重意見を述べた。

 これに対し池上昭雄委員長が「設置の方向で検討し無理があれば違う結論に」と提案、了承された。また、前回会合で委員数人の作業グループをつくり論点整理する方針を決めていたが、池上委員長が「わたし自身の理解が進んだ。(検討結果をまとめる12月まで)時間的制約もある」とし、作業グループは設けないことにした。

 総合学科校設置については「将来の進路が定まらず、とりあえず普通科進学といった生徒向けの魅力づくりに有効」など前向きな意見が続いた。県教委案は飯田長姫と下伊那農業を統合する新高校を総合学科校の候補に挙げているが、委員からは「職業科校を転換すると専門性が低くなる」との懸念も出た。


<前の記事 どうする高校改革 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun