信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

中野市民会議実行委、初会合 総合学科学ぶ会―開催へ
2005年9月23日掲載

 中野市にある中野、中野実業の両高校を統合し総合学科校にするとの県教委の県立高校再編案を受け、市内高校の在り方を考える市民会議開催を目指す実行委員会(座長・原修一郎中野実高同窓会長)は21日夜、初会合を市役所で開いた。地域として案への考えを示すには総合学科の内容を知る必要があるとし、近く総合学科校教諭らに講師を依頼し、学習会を開くことを決めた。

 実行委は市教委に事務局を置き、中野西を加えた市内3高校や小中学校のPTA代表ら約40人で構成。初会合には委員約30人や青木一市長が出席した。

 県教委の吉江速人高校教育課長らが再編案を説明。総合学科について、福祉や情報などさまざまな系列を用意し、生徒自身が時間割をつくっている点などが特徴とした。

 県内唯一の総合学科校、塩尻志学館高(塩尻市)を例に、吉江課長は「生徒が将来を考える機会を設けており、中退率は下がり、卒業生の学校への満足度は高い」とした。委員から「1校だけのためいい面が出たかもしれない。数学や英語を勉強しなくても卒業はできる学校になる可能性がある」との疑問が出た。

 青木市長は、案に対し想定できる運動展開の選択肢に、(1)市の基本姿勢の市内3高校存続を総意としてまとめ要望(2)旧第2通学区内の総合学科校を中野市ではなく須坂市に設けるよう根拠を示して提案(3)総合学科校設置を地域の好機ととらえた再編案受け入れ―を挙げた。委員から「総合学科について須坂の住民と一緒に考える手段もある」「県教委に再編の猶予期間を求めたい」との意見があった。


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