信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

高教組が見直し要請 30人規模学級の検討を
2005年8月26日掲載

 県高教組(中島武委員長)は25日、県庁で記者会見し、4通学区ごとの高校改革プラン推進委員会が議論を進めている県立高校の再編について、高校に30人規模学級を導入することを検討し、県教委の再編案を見直すよう求める声明を発表した。県教委が1学級の人数を40人とする国基準に沿って学級数を決め、統廃合を進めようとしていることに対案を示し、各推進委の議論の幅を広げる狙いだ。

 県教委は40人学級を前提に、早ければ2007年度から多部制・単位制校を含め79校に再編する方針。県高教組は声明で「79校の土俵の中で議論したのでは統廃合の押し付け合いになり、魅力づくりや学習権の保障などの議論はできなくなる」と反論した。

 その上で、小学校4年生まで全額県費負担で実施している30人規模学級を拡大し、6年後に高校でも導入するよう提案。「各地域にどの程度の規模の高校ができるかシミュレーションし、学校数について合意をつくり、議論を進めることが必要」と求めた。

 30人規模学級を導入し、地域校を1学年2学級とした場合の全体の学級数見通しなど複数の案も初めて公表。県教委の再編案以外の「議論のたたき台」とするよう求めた。

 県高教組は今後、9月定例会を控えた市町村議会に対しても、30人規模学級を導入して再編案を立案し直すことを県教委に求めるよう要請する陳情を行う。同じ趣旨の県民署名活動も始める。


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