信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

第1通学区推進委が会合―論議具体化 県、根拠示す
2005年8月26日掲載

 第1通学区(北信)高校改革プラン推進委員会は25日、6回目の会合を県庁で開いた。推進委側の求めに応じ、県教委は、4通学区の推進委で初めて高校再編案の根拠となる具体的なデータや理由を提示。この資料を基に、再編案の具体的な議論に入った。
 資料は、再編案で統合や転換が示されている高校の生徒数、入学者の状況、地理的状況など。それらを総括した県教委の意見も記述し、再編後のイメージや近隣校の状況も加えた。

 再編案で多部制・単位制への転換が示された坂城高校(埴科郡坂城町)について、鉄道で通学が可能な点を踏まえ、「通学圏域が広域であることから、東北信の定時制、通信制の中心的な高校ができる」とした。これに対し、中沢一委員(坂城町長)は「地域に1校しかない坂城を転換するのでなく、複数の普通高校がある長野市、須坂市、千曲市などにつくることが当然」と反論した。

 一方、今後の議論の進め方についても協議。地域の声を反映するため、「(旧通学区単位で)部会を設置して検討した方がいい」との意見が出たが、結論は先送りされた。

 中村正行委員長(信大工学部助教授)は「資料を分析して、再編案への反論や提案、対案を出していただきたい」と述べた。さらに、地域の声を反映させるため、単なる存続要望でなく、提案型の意見を推進委の場で聞くことも提案した。


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