信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

南信州広域連合2回目懇談会 財政問題で声相次ぐ
2005年7月20日掲載

 県教育委員会が進める高校改革プランへの対案作りを目指している南信州広域連合の検討委員会は19日、飯田合同庁舎で飯伊市町村教育委員会連絡協議会のメンバーと2回目の懇談会を開いた。対案の論議に当たっては「高校再編は県の財政問題」との認識を持つところから始めるべきだ―との意見が相次いだ。

 懇談会では、松島貞治・泰阜村長が「高校統合は(県の)財政問題だということを確認したい」と指摘。「存続を主張するには少人数のデメリットを覚悟した上で、県と同様もしくはそれ以上の経費削減をしなければならない」と述べた。

 また飯田長姫と下伊那農(ともに飯田市)の統合などが示された再編案について、生徒はそのままとし、高校間で教師を移動させる「複数校担任制度」の導入や、1校ごとに校長・教頭を配置している現行制度の見直し、「任期付き教員」「社会人教員」の活用などを提案した。

 この日は、第3通学区(南信)高校改革プラン推進委員のうち飯田下伊那地区の民間代表2人が出席。川島一慶委員(飯田東中学校保護者)は「高校を統合した場合の経費節減と同様の効果のある対案を作ってほしい」と述べた。

 第3通学区の高校改革プラン推進委員会は20日午前9時半から飯田市の飯田高校で4回目の会合を開く。魅力ある高校づくりについて引き続き議論するほか、前回の会合で決まった教育現場の実情把握として飯田、飯田工(以上飯田市)、松川(松川町)の3校を視察する。


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