信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

長野南高が存続をアピール 文化祭でメッセージ公開
2005年7月 8日掲載

 長野市稲里町の長野南高校生徒会(696人)は7日、文化祭を前に、県教委が高校再編案で統廃合の対象に挙げたことに反対する生徒1人ひとりのメッセージの掲示を、昇降口で始めた。8日に始まり、9日に一般公開する文化祭で、市民に広くアピールし、学校存続を訴える。

 メッセージ作りは生徒会で検討し、4日の運動部壮行会の場で全校に呼び掛けた。記入カードは、5センチ四方の正方形。生徒1人1人が存続への思いをつづった。黒い太文字で「合併反対」と書いたり、「結論を出すのは大人でもいい。でも、ぼくたちの意見を聞いてほしい」「自分で選んで入った学校だからなくさないで」と素直な気持ちを込めてある。

 7日には、大半の生徒のカードが集まり、文化祭の正門装飾担当の生徒が次々と台紙の画用紙に張り付けた。カードは水色やピンクなどで色分けしてあり、全体で「ぼくらは長野南が好きだ」との意味を表現しようと「WE〓長南!!」のスローガンにして昇降口の窓に飾った。

 生徒会長で3年の柳沢和也さん(17)は壮行会で「統合の話が出てから、学校をなくしたくないという思いを多くの生徒から聞いた。文化祭は自分たちの思いを訴える良い機会。存続に向けて協力してほしい」と全校に訴えた。掲示作業に中心的にかかわった3年の酒井麻弥香さん(17)は「生徒が、学校を愛しているということを分かってほしい」と話していた。

 生徒会は9日の文化祭一般公開で、昇降口付近の休憩所に、訪れた市民が学校や生徒に対してメッセージを贈れるような場所を設置。来場者には、文化祭のパンフレットと一緒に、アンケート用紙も配布する。


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