信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

水流の衝撃弱める対策 箕輪住民に天竜川工事の説明会
2006年9月22日(09:39)

 国土交通省天竜川上流河川事務所(駒ケ根市)は20日夜、7月の豪雨災害で堤防が決壊した箕輪町北島の天竜川右岸の復旧工事について、地元住民を対象とした初の説明会を松島コミュニティーセンターで開いた。参加した住民の要望を受けて、天竜川が左にカーブしている決壊部分から、上流の深沢川の合流点にかけて、堤防への水流の衝撃を弱める対策を取ることになった。
 説明会には北島地区の住民ら約50人が参加。同事務所職員は堤防への水流の衝撃を弱める対策として、カーブの内側部分に堆積(たいせき)した土砂を取り除き、土手の際に流れを緩めるコンクリートブロックを置くとした。新堤防の設計については、川底の浸食を防ぐコンクリートブロックを連結して敷設、盛り土だった土手上部はコンクリート張りにして強度を高める。来春の完成を目指すとした。
 参加者からは「豪雨時の水圧を計算して堤防を設計しているのか」「川底のブロックが流されて決壊することはないか」など、新しい堤防の耐久性についての質問が出た。これに対して同事務所は「強固な設計で、決壊するようなことは考えにくい」と答えた。
 このほかに、「大きくカーブする地形そのものを変えないと、また決壊するのではないか」「現場近くに水位観測所を設置してほしい」とする意見・要望があった。


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