茅野市と市観光連盟が市内の宿泊施設を対象に8月に実施した7月豪雨災害の影響調査で、豪雨後に宿泊をキャンセルした客数が計9327人に上ることが8日、分かった。キャンセルによる宿泊料収入への影響は少なくとも1億1300万円余と推定。風評被害を含め、観光への影響の大きさが浮き彫りになった。
市商業観光課と観光連盟は8月上旬から、ホテルや旅館、ペンションなど計160カ所に災害後に発生したキャンセル数を尋ねる質問書を送付。8月下旬までに47カ所から回答があった。
キャンセルの地区別では車山高原が3079人、白樺湖が3047人−と突出しており、両地区で全体の3分の2を占める。月別では7月が6902人、8月は2425人で、「夏場の予約が集中する7月中旬に災害が発生したことで、8月も大きな影響を受けた」(市商業観光課)としている。
市内ではビーナスラインの一部が崩落するなどの被害があったが、ほとんどの宿泊施設は通常通り営業していた。同課は「諏訪湖周の被害が大きく報じられ、諏訪地方全体が被災したように受け取られたのではないか」とみている。