信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

砂防えん堤20基建設へ 県が岡谷市内の12渓流に
2006年8月31日(09:48)

 県は、7月豪雨災害で土石流が起きた小田井沢川や志平川など、岡谷市内12渓流に砂防えん堤を計20基建設する。年度内に着工し、来年度中の完成を目指す。県諏訪建設事務所が市とともに30日、市役所で開いた関係区役員対象の説明会で明らかにした。
 砂防えん堤を建設するのは、谷や沢に残った土砂が大雨で流出する恐れがある渓流。いずれも砂防えん堤は設置されていない。
 計画によると、大型土のうによる応急対策が取られている小田井沢川は上流部に3カ所、志平川には2カ所、それぞれ高さ6−10メートルのコンクリート製えん堤を設ける。事業費は12渓流で計約36億800万円を見込んでいる。
 この日はほかに、県諏訪地方事務所も、砂防えん堤を建設する渓流を含む岡谷市内11地点で土留め工事などによる治山事業を進める方針を説明。来年度中の完成を目指すとした。
 説明会には関係7区から約20人が出席した。質疑応答で、区内を小田井沢川が流れる花岡区の区長は、大水が出てもあふれないよう、この川の拡幅工事をすることを要請。これに対し、諏訪建設事務所の平沢清所長は「地元と相談の上、来年度に着工できれば」と前向きな姿勢を示した。


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