信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

岡谷市が避難基準見直し 低め設定を引き上げ
2006年8月26日(10:28)

 岡谷市は25日までに、7月の豪雨災害後に土石流感知センサーを設置した小田井沢川(湊)や志平川(川岸)など市内11河川の流域716世帯を対象に定めた避難勧告基準を見直した。基準を定めた今月1日以降の2回の大雨で対象河川に異常がなかったことを踏まえ、低めに設定していた基準値を上げた。また、避難勧告を出す際には、基準値だけでなく河川の状況や関係区との協議を勘案することも加えた。
 今回の見直しでは、避難勧告を出す基準を、諏訪湖釜口水門の観測雨量が「連続40ミリか1時間当たり10ミリを超えた場合」から「連続55ミリか1時間30ミリが予想されるか超えた場合」に変更。避難の準備を促す「避難準備基準」も「連続30ミリを超えたか1時間10ミリ以上が予想される場合」から「連続45ミリか1時間20ミリが予想されるか超えた場合」に変えた。
 これまでの基準は、7月19日の災害発生から避難勧告を全面解除した今月1日までの雨量を基に設定。しかし、基準導入後の今月12日に1時間29・5ミリ、連続52ミリの降雨を観測。同13日にも1時間50ミリ、連続55ミリの大雨となり、両日とも避難勧告の基準値を超えた。
 ただ、市は対象河川に異常がないことなどを理由に勧告を出さなかった。住民の負担を考慮した結果だが、基準の位置付けがあいまいになっていた面もあり、見直しを検討していた。


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