信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

伊那市内の被害40−50億円に 市が議会に見通し報告
2006年8月 4日(09:43)

 伊那市は3日の市議会全員協議会で、7月の豪雨による市内の被害状況を報告した。同日現在の被害額は約39億円。まだ算出できていない項目や個所があり、最終的に40億−50億円程度になる見通しという。
 2004年10月の台風23号に伴う豪雨の2倍程度の被害規模で、小坂樫男市長は「(1961年の)三六災に次ぐ災害ではないか」と述べた。
 土木関係は県管理分も含め、河川161カ所、道路85カ所、砂防2カ所、橋7カ所など計258カ所が被災し、被害総額31億6600万円。うち高遠町の藤沢川の復旧見込額は護岸決壊などで2億9000万円、橋脚が沈下した西春近の殿島橋は同5億円。
 農地、水路といった耕地関係は121カ所で概算復旧費4億3700万円余。水田約930アールで土砂流入など、畑約2160アールでスイートコーンが倒れるなどの被害があり、被害額は水稲約1000万円、野菜440万円。林道被害は43カ所で2億2100万円。
 学校など教育関係施設の被害は8カ所で1160万円。床上浸水は住宅2棟、床下浸水は住宅52棟と店舗など非住宅22棟。住宅1棟と農作業小屋3棟が一部損壊した。
 小坂市長はあいさつで「諏訪湖と天竜川の総合的な治水が必要。上流に治水、砂防ダムを建設すべきだ」と述べた。


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