信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

辰野の焼却施設休止 完全復旧の見通し立たず
2006年7月28日(09:17)

 辰野町小野にある上伊那広域連合のごみ焼却施設「クリーンセンターたつの」が、豪雨災害で休止している。同施設で処理している同町と箕輪町の可燃ごみは、同広域連合の伊那中央清掃センター(伊那市)に運んでいるが、被災地のごみまでは手が回らず、両町などに一時保管してもらっている。
 19日、クリーンセンターたつのに通じる町道が決壊し、裏山から土砂が敷地に流れ込んだ。27日までに仮設道路の建設や土砂撤去はほぼ終えたものの、ばいじんの冷却水を川からくみ上げるポンプは川底に埋まったままだ。冷却水を応急に確保し、31日にも一部稼働を再開する予定だが、完全復旧の見通しは立っていない。
 これまで同施設は1日平均約30トン、清掃センターも同約115トンと、ともにほぼ最大能力で稼働してきた。
 両施設の所長を務める伊藤幸男さん(52)は「一般ごみの処理だけで手いっぱい。今は助燃剤を増やすなどして対応している」と話す。
 同広域連合は早急に被災地のごみ量を調査するとともに、ぬれたごみは乾かすよう呼びかけ、徐々に被災地のごみ処理を進めていく方針だ。


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