信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

布団乾燥を無償で協力 湊の有賀さん
2006年7月27日(09:12)
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 豪雨による土石流災害で、計約200人が避難生活を送る岡谷市湊小学校(湊3)と岡谷南部中学校(湊2)で26日、布団の乾燥サービスが始まった。自身も3日間の避難生活の後に営業を再開した布団クリーニング会社社長の有賀基文さん(54)=湊5=が、避難所が閉じるまでの間の無償協力を申し出た。
 午前7時すぎ、掛け布団と敷布団、枕の一式を湊小から15組、岡谷南部中から5組回収。自宅隣の会社に持ち帰り、通常業務の傍ら、大型乾燥機で乾かし熱を冷ましてから夕食時までに避難所に届ける。週1回はすべての避難者の布団を乾かせるよう、月―土曜に回収できなかった分は休業日の日曜に乾燥機を稼働させて対応するという。
 「3日間とはいえ、自分も避難所で寝るつらさを経験した。少しでも快適な布団で寝てほしい」と有賀さん。同社従業員の息子も土石流災害で亡くなっており、「社員も職場の仲間を励ましたいと全面的に協力してくれている」と話す。避難所のある住民は「申し訳ないね」と気遣ったが、有賀さんは「気持ちだから」と布団を肩に担いで運び出した。
【写真説明】住民が避難生活を続ける湊小から布団を運び出す有賀さん


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