避難指示で住民が避難している上伊那郡辰野町赤羽の赤羽コミュニティセンターでも25日、ストレスや今後の生活への不安を訴える声が聞かれた。
自宅1階の部屋が泥で埋まった女性(50)は「東京にいる大学生の息子2人に仕送りもしなければならず、金銭面でも不安」。寝たきりの夫と暮らす女性(63)は「家に帰っても、避難指示があったときに夫は歩いて逃げられない。心配をかけてはいけないという気持ちと恐怖感と、いろいろな思いが入り交じり、精神的に参っている」と訴えた。「3歳の孫が土砂崩れを目の当たりにしている。ストレスを感じていないか心配」と話す女性(62)もいた。
辰野町は、職員や保健師を避難所に配置して、話を聞いたり体調を診たりして、住民の不安に対応している。また、土砂崩れで辰野中2年根橋清香さん(13)が死亡したことを受け、同町教委は、同校の教職員に臨床心理士による研修を実施。状況に応じて県にカウンセラー派遣も要請する。小横川地区の児童が通う辰野西小へのカウンセラー派遣も検討している。