信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

箕輪の避難、6日目の住民も 「いつ家に」不安感
2006年7月25日(09:08)
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 土石流が発生した斜面に新たな亀裂が見つかり24日、新たに8世帯29人に避難勧告が出された箕輪町北小河内。勧告対象は88世帯、337人になり、避難所で6日目を迎えた住民もいる。
 新たな亀裂は、23日、土石流発生場所付近で長さ約10―20メートルの亀裂が5本ほど走っているのが見つかった。さらに、町は航空写真で土石流が発生した中ノ沢とその枝沢の計3カ所で崩落も確認。県が23日、中ノ沢に土石流感知センサーを3基設置した。
 避難所の公民館で5日間過ごしているという女性(84)は「お風呂に入れないのが切ない。普段より足や腰が痛いし、血圧も高かった。いつ帰れるか見通しが立たないのが不安で心細い」と話した。
 地滑りがあった伊那市高遠町松倉地区では、市が23日夕、現場の24時間監視態勢を解除した。同日現地調査した北沢秋司・信大名誉教授の「現時点で大規模崩落が発生する恐れはない」との見解に基づく措置という。
 伊那建設事務所による地滑り現場上部への土石流センサーと警報器の設置は25日の予定で、現場の警戒態勢は丸1日以上手薄になる。一方で、同地区の40世帯117人への避難勧告は引き続き出されたままで、対応がちぐはぐとの指摘もある。
【写真説明】避難所の箕輪町南小河内公民館で保健師に血圧を測ってもらう住民


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