信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

コモンズ支援金を活用 県が交付先を緊急募集
2006年7月25日(09:02)

 田中知事は24日の記者会見で、豪雨被災地への支援策として、市町村や自治会、NPOによる地域の復旧活動を対象に、コモンズ支援金を交付すると明らかにした。県は同日から交付先の緊急募集を始めた。
 県の被災地支援をめぐっては、知事が22日、「緊急にお金を渡すことで何倍にも生きる」などとして被災市町村側と相談して県独自の財政支援を行う方針を表明。ところが翌23日、受け取った側の投票行動に影響しかねないとして公職選挙法に触れる可能性を指摘されたため、先送りの意向を示し、この日になってコモンズ支援金の緊急活用に転換する経過をたどっている。
 知事は会見で交付対象について、地域住民が川にたまった砂利の除去などに取り組む事例を挙げ、「地域が立ち直っていく上で必要な事業」と説明した。県企画局によると、財源は、本年度当初の関連予算のうち、「全県枠」の残額見込み数千万円を予定。具体的には同支援金の要綱に基づき、交付額や支援先を選定する。
 全県枠は知事が加わった選定委員会が交付先を決定する。担当の青山篤司出納長は「知事選との関係で誤解を避けるため、財源を(知事がかかわらずに現地機関側が交付先を決める)『地域枠』に振り替えることも検討している。交付先の決定も投開票日(8月6日)以降にしたい」としている。


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