信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

ボランティア支援本格化 諏訪地方へ掃除や運搬
2006年7月23日(09:18)
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 梅雨前線による豪雨災害後、初めての週末となった22日、大規模な被害を受けた諏訪や上伊那地方に青空が広がった。岡谷市湊の土石流災害現場では、災害救助犬協会長野もボランティア参加して捜索を再開。家屋が浸水に遭った市街地などでは、県内外から集まったボランティアが、片付けに追われる被災者とともに汗を流した。県も前日に急きょ決めた県職員2200人の派遣を実施。復興を支援した。
 諏訪市には県外からの約80人を含む約450人のボランティアが集まった。市社会福祉協議会が市武道館に設置している災害ボランティアセンターを通じ、浸水被害の大きかった中心市街地などに出向いて、復興への手助けに精を出した。
 静岡県富士川町の高校3年生望月晴花さん(18)は、報道で被災地の様子を知り「自分の街がもし被災したら、やはり助けてほしいから」と、父の求さん(45)とともに車で駆け付けた。
 床上約30センチまで浸水した同市大手2の民家で、ほかの10数人のボランティアとともに水を含んで重くなった畳を搬出したり、泥水で汚れた室内を掃除したり。この家の主婦小口奈穂さん(32)は「人手が足りず困っていたので、本当に助かります」と話した。
 行方不明の花岡滋さん(75)の捜索が午後3時から再開された岡谷市湊の現場では、災害救助犬協会長野のメンバーが6匹の救助犬を連れて約4時間にわたって救助活動を支援。また、ボランティア約120人が、同市川岸東2と同3の土砂災害の被災地で、民家の敷地内に流れ込んだ土砂を取り除いたり、避難所にいる住民に救援物資を届けたりした。
 諏訪市災害ボランティアセンターは、現在もボランティアを募集している。問い合わせは午前9時―午後4時に、同センター(電話0266・57・7670)へ。
【写真説明・上】床上浸水した住宅から、ぬれて重くなった畳を運び出すボランティア=諏訪市大手2

【写真説明・下】災害救助犬も投入、行方不明者の捜索が再開された土石流災害現場=22日午後4時45分、岡谷市湊


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