信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

南箕輪241世帯避難指示 伊那など2000世帯に避難勧告
2006年7月19日(09:41)
橋げたのすぐ下まで水が迫る伊那市と南箕輪村境の天竜川にかかる明神橋=19日午前1時

 梅雨前線が活発化した影響で、県内は18日、中南部を中心に激しい雨が降り、天竜川など各地の河川で「特別警戒水位」に達した。県などによると19日午前零時現在、南箕輪村の241世帯に避難指示、伊那市、茅野市、大町市、塩尻市、長野市の計約2000世帯に避難勧告が出た。木曽地方などでも住民が自主避難。幹線道路の通行止めや鉄道の運休も相次いだ。

 南箕輪村は午後11時55分、北殿、南殿両区のJR飯田線と天竜川の間と、田畑、神子柴の計241世帯約1000人に避難指示を発令。住民は公民館などに避難した。

 避難勧告の世帯が最も多かったのは伊那市で、市は18日午後9時すぎに天竜川沿いの約1940世帯約5000人に自主避難を呼び掛け、19日午前零時、36世帯77人を加え避難勧告に切り替えた。同市高遠町西高遠霜町で斜面の石積みが約50立方メートル崩落。現場上部の2世帯に避難勧告を出した。

 国道19号は塩尻市内2カ所で道路脇斜面から土砂が幅10−20メートルにわたり流出。このうち同市木曽平沢では土砂がJR中央西線の長さ3メートルの鉄橋を押し流した。国道20号も諏訪市四賀で冠水のため通行止め。中央道駒ケ根−伊那インター間も通行止めとなった。

 JRは中央西線で上下特急16本、中央東線で上下特急11本が運休か部分運休。小海線も運転を見合わせた。

 雨は19日も降り続く見込みで、長野地方気象台は、松本、木曽、諏訪、上伊那、飯田下伊那の各地が過去数年間で最も土砂災害の危険性が高まっているとして厳重な警戒を呼び掛けている。

【写真説明】橋げたのすぐ下まで水が迫る伊那市と南箕輪村境の天竜川にかかる明神橋=19日午前1時


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