信濃毎日新聞ニュース特集「2006長野県知事選」
確かな防災願う 両候補が訪ねた被災地住民の声
2006年7月21日掲載

 知事選が告示された20日は県内各地で豪雨災害の復旧に追われた。村井仁さん(69)、田中康夫さん(50)の両候補が訪ねた被災地では、住民から確かな防災施策や迅速な復旧を求める声が相次いだ。
 土石流が発生して死者、行方不明者が出た岡谷市湊地区。山からは土砂とともにカラマツなどの倒木が襲ってきた。村井さんの訪問を受けた小口〓明・花岡区長は「森がきっちり水がめとなるような施策を示してほしい」と訴えた。市内では道路や庭で泥を片付ける市民の姿も目立つ。スコップを持った男性(72)は「これほどの災害の復旧は、市や県だけでは難しいのではないか。国と連携し、一刻も早く元に戻してほしい」。
 川沿いで市道が陥没、女性1人が行方不明になった上田市の現場には、田中さんが視察に訪れた。地元自治会長の大口義明さん(62)は長さ20メートル余にわたってアスファルトが崩れ落ちた現場で「災害は迅速な対応が何より大事。県も市も一緒になって取り組んでほしい」。この道を利用している近くの20歳の男性は今回が初めての選挙。「どちらに投票するかは決めていないが、1日でも早く直してもらいたい」と話した。
(〓は、サンズイに廣)


<前の記事 2006長野県知事選 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun