任期満了に伴う知事選は20日、告示される。これまでに立候補の意思を表明したのは、表明順に3選を目指す田中康夫氏(50)、新人でコンサルタント会社経営の峯正一氏(44)、新人で前自民党衆院議員の村井仁氏(69)の無所属3氏。事実上、現職の田中氏に村井氏が挑む構図となっており、5年9カ月の田中県政の評価や、国と地方のあり方が大きく変わる中での県政運営の方向などをめぐり、17日間の選挙戦に入る。投開票は8月6日。
田中氏は「誇るべき山河を守りはぐくみ、持続的な長野県をさらに確たるものとする」とし、県政運営の成果を強調。木製ガードレール整備など県会と意見が対立した施策に、あらためて「評価をいただく」とする。後援会や、代表を務める新党日本、勝手連メンバーなどで設立した政治団体から推薦を受ける。
村井氏は「一つ一つの市町村こそ県政の中心になるべきだ」とし、市町村との協調姿勢をアピール。地方行政の改革を「市町村への権限と責任の移譲」と位置付ける。自民党県連、公明党県本部、連合長野のほか、農業団体や県政の転換を求める市民グループなどの推薦・支援を得て、支援態勢の拡大を目指す。
峯氏は対話を重視した県政運営に取り組む姿勢を強調。水力発電など新たな事業のための公社設立や副知事3人制などを掲げる。東信地方の有志グループを母体に活動している。このほか松本市内の男性が、県選管で立候補届け出書類の事前審査を受けている。