信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

大町新校建設5カ月遅れも 埋蔵文化財調査などで
2013年1月25日掲載

 大町高校、大町北高校を統合し、2016年度開校予定の新高校について意見交換する県教委の「地域とともに大町新校を考える懇話会」は23日夜、第16回を大町市役所で開いた。県教委は埋蔵文化財調査などで新校舎建設が最大5カ月遅れる見通しを報告した。開校予定には支障ないという。

 新校予定地の現大町高校付近には寺院跡があったとされ、市教委が文化財保護法に基づき、中庭の一部と本館棟近くで発掘調査を実施。地表下1メートル余りで室町時代の竪穴や柱穴のほか、江戸〜明治初期の水田・あぜなどを確認した。中国明代の輸入磁器片や美濃・瀬戸焼片など多数の遺物も見つかっている。この日の懇話会会場に、出土品の一部が並べられた。

 市文化財センターによると、室町時代当時一帯を治めていた仁科氏ゆかりの居住地跡とみられる。校舎下にも遺構が残っている可能性があることから、現校舎の解体後、あらためて発掘調査を行うことになった。南校舎はことし11月、当初14年11月着工予定としていた北校舎は冬場も挟み15年5月に着工する見通し。追加経費は調査委託料など約3千万円。


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