信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

「大町新校」に要望10項目 市民会議、県教委に提出へ
2012年5月10日掲載

 大町市の大町高校、大町北高校を統合して2016年度開校を予定する「大町新校」について、市内小中高校のPTA役員らでつくる「よりよい高校の在り方を考え合う大町市民会議」が9日夜、北アルプスを背景に立地する新校にふさわしい校舎外観の整備や中高連携の推進など10項目の要望書を了承した。近く県教委に提出する。
 市民会議開催は2年ぶりで15人が出席。既に新校建設工事の実施設計が発注される段階にあることから、大北地方の教育関係者で構成する県教委の「地域とともに大町新校を考える懇話会」有志が急きょまとめた要望案を基に意見を交わした。
 他の項目は▽良好な教育環境のための校地拡張▽自然エネルギーの利用促進▽障害者向けエレベーター設置▽教育目標への「国際化の推進」反映―など。有志が挙げた9項目に「工事中の良好な教育環境の維持対策」を加えた。「基本設計書では団地のような校舎。新校の色が見えない」「これまで要望には『金がない』との返答ばかり。きちんと実現させる強い意志で臨みたい」などの声が出た。
 会長で元大町北高PTA会長の長沼良美さん(49)は「2校統合には当初、2万5千人余の反対署名が集まったことを県教委は忘れてはいけない。市民の意見として受け止めてもらいたい」と話した。


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