信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

前期選抜28校取りやめ 11年度の県立高普通科入試
2010年3月19日掲載

 県教委は18日の定例会で、全日制県立高校全校での実施から各校ごとの判断に切り替えた来春(2011年度)の自己推薦型入試(前期選抜)について、普通科は60校のうち約半数の28校で実施を取りやめ、一般入試(後期選抜)のみとする方針を決めた。職業科(専門学科)や理数科、英語科といった特色学科、総合学科については引き続き全校が実施する。
 一般入試に一本化する28校は、第1通学区(北信)が須坂、長野など6校、第2通学区(東信)が上田、上田東など6校、第3通学区(南信)が諏訪清陵、岡谷南など8校、第4通学区(中信)が松本県ケ丘、松本深志など8校。都市部のいわゆる「進学校」が目立つ。
 一方、定時制16校では、これまで前期選抜を実施してきた10校のうち、上田千曲、小諸商業が取りやめ、8校となる。多部制・単位制の2校は継続する。
 県教委は、来春の入試から3年程度は同じ状態で続けることが望ましい−とし、その後に前期選抜を再導入したり新たにやめたりする場合は、1年前の年度末までに公表する方針を確認した。
 前期選抜は普通科の12通学区を4通学区に再編したのに合わせて04年度入試から導入。職業高校を中心に「学校の特色に合った生徒を選抜できる」との声の一方、不合格者の多さや合否判定基準の分かりにくさも指摘され、県教委は昨年10月、実施を各校の判断に委ねると決めていた。


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