信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

「臼田吸収」会長案に合意せず 佐久地方「考える会」
2009年2月18日掲載

 佐久地方の高校再編を議論する「佐久市の中等教育を考える会」は17日夜、佐久市内で12回目の会合を開いた。市内の普通科4校の再編について新津真澄会長が、岩村田、野沢北、野沢南の3校を存続し、臼田の普通科は、地域の職業科を統合して新設する「総合技術高校」に吸収する―との内容の会長案を提示したが、臼田の関係者から異論が出て合意に至らなかった。18日の県教委臨時会での再編計画案決定は難しい状況になった。

 会長案では、北佐久農業、岩村田、臼田の職業科をまとめて新設する方針で合意している総合技術高校に、臼田の普通科や野沢南の定時制を統合。特別支援学校の分教室も置き、複数の校地を活用する「ジョイント校」の考え方を取り入れ、臼田の校地を活用するとした。

 会長案はこれまでの議論では出ておらず、会合で臼田の同窓会長は「撤回して再検討すべきだ。歴史や地理的条件から野沢北と野沢南の統合を考えてほしい」と求めた。新津会長は会合後「4校を3校にするのは難しい。苦肉の策だ」と話した。

 臼田は職業科の再編で普通科2学級が残るため、他校の普通科との統合を受け入れた上で、現在の校地の活用を求めている。この日は会長案を持ち帰り、3月5日の次回会合で検討することになった。


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