信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

「再編」に期待・不安 公立高自己推薦型入試
2009年2月10日掲載

 全日制など計95校で9日から始まった県内公立高校の自己推薦型入試(前期選抜)。受験生全体の49・3%に当たる1万255人が、面接や小論文で得意分野をアピールした。県立高校再編計画で名前が挙がった高校では、期待と不安が交錯していた。
 最も高倍率(5・64倍)の松本蟻ケ崎(松本市)。男子生徒は「受かるのは難しいが、受験機会が多いほどチャンスが増える」。走り幅跳びの北信越大会出場をアピールし「思ったよりも緊張しなかった」と話した。
 岡谷東(岡谷市)は募集人員が減り、倍率が2・25倍に上昇。男子生徒は面接で、2年間続けた保育園でのボランティア活動について主張した。「倍率は高いけれど、何とか合格したい」と期待した。
 高校再編計画で、4月から地域キャンパス(分校)として発足する長野西中条校(上水内郡中条村)。吹奏楽部の活動を主張した男子生徒は「言いたいことが言えた」。ただ「高校で軽音楽をやりたいが、生徒数が少ないので仲間がいるだろうか」と心配も。
 2013年度に飯田長姫(飯田市)と統合する飯田工業(同市)。男子生徒は「先の話なので影響はないと思う。資格取得など勉強をしっかりやりたい」。試験について「手応えはまあまあ。だめでも(後期を)頑張る」と話した。
 職業科の統合案が示され、普通科の再編は結論が見送られた臼田(佐久市)。普通科を受けた女子生徒は、演劇部で仲間の大切さを学んだことを強調した。「『人格を尊重しあう態度の育成』という学校目標にひかれた。(同校普通科は)残ってほしい」
 大北地方の普通科を再編する対象校から外れた白馬(北安曇郡白馬村)。女子生徒は「地元に通いたいので安心した」。スキーの全国大会出場経験があり「自然や観光を勉強して村を活性化したい」と主張。「3月の大会に向け、早く合格したい」と話した。
 10日も小諸(小諸市)など4校が試験を行う。合格発表は17日午後1時(各校ホームページ掲載は午後2時)。


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