信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

削減校名の公表2月に先送り 県教委が素案を決定
2008年12月26日掲載

 県教委は25日、定例会を開き、県立高校再編計画の素案を決めた。1校ずつ校数を減らす方針の旧第2(中野市・須坂市など)、旧第6(佐久地方)、旧第12(大北地方)の各通学区について「地域での議論の熟度に差があり、各地域でさらに検討が必要だ」として、具体的な校名の公表を来年2月5日に先送りした。ただ、生徒が複数の学科で学べる「総合技術高校」を旧第2と旧第6に設けるなど、再編計画案に向けて新たな「枠組み」を示した。
 校名の公表を2月としたことについて、県教委の山口利幸教育長は「県立高校の統合は、最終的には県会の議決が必要。2月県会で検討してもらうためだ」と説明した。
 県教委が示した枠組みは、旧第2について「須坂市内に工業系を含む総合技術高校を設置する」とした。既に同市内の4校を3校にする方針を示しており、市内の須坂商、須坂園芸との関連が今後論議される。
 佐久市街地の5校を4校にする予定の旧第6。枠組みは、同市街地の3校にある職業科を総合技術高校に統合、普通高校は3校にするとした。
 旧第12は、普通科がある大町、大町北、白馬の3校を2校に再編統合する方針。枠組みは「大町市内に適正規模の新しい高校を設置する」とし、同市内にある大町、大町北との関連が焦点となる。
 このほか素案は、中高一貫教育について、高校に中学を設置する「併設型」のモデルケースとして、東北信、中南信に1校ずつ設置する方針を新たに提示。農業、工業、商業の各職業科で教員や予算を集中させる「基幹校」は、あらためて計14校を示した。
 3地区で校数を減らす方針は6月、県教委が骨子案で決めた。その後、この3地区でPTAや同窓会らがそれぞれ「須高地域の高校を考える会」、「佐久市の中等教育を考える会」、「旧第12通学区にかかる県立高校再編計画懇談会」を発足。12月上旬までに、提言書や中間まとめを県教委に提出した。


<前の記事 どうする高校改革 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun