信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

魅力ある学校づくりへ 諏訪地方の関係者らが懇談会
2007年1月25日掲載

 昨年の岡谷東高校と岡谷南高校(ともに岡谷市)の統合問題を契機に諏訪地方の高校教育の課題に挙げられていた「魅力ある学校づくり」を考えようと、同地方の中学校や高校の関係者らが24日、諏訪地区中等教育懇談会を発足させた。当事者の高校だけでなく、生徒を送り出す中学も含め「生徒の成長願望に応える学校づくり」を探る。
 懇談会は、公立私立の全10高校と全17中学校の各校長、6市町村の各教育委員長、保護者ら50人で構成。諏訪市の諏訪教育会館で開いた初会合で、諏訪地方市町村教委協議会長の有賀千秋・富士見町教育委員長は「高校再編を発端に地域教育への関心が高まった。中高の垣根を越えて共通認識を深めたい」と呼び掛けた。
 現状報告で高校側が、高校生活になじめず中退したり転校したりする生徒が諏訪地方で年間200人前後いる―と説明。入学時の目的意識の低さを指摘した。中学側は、中高の教員間で連携を深めることが、生徒の成長支援にもつながると指摘。「早期に双方の教員同士の研修会を開けないか」と提案した。
 このほか、地域との交流を進める高校からは「地域の力を借りれば生徒は成長する。ひいては学校も変わる」との声が出た。保護者からは、懇談会をなるべく頻繁に開くことを求める意見などが出た。
 懇談会発足を呼び掛けた岡谷市教委の北沢和男教育長は「魅力づくりの方法を見つけ、実践に移せたらいい」と話していた。


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