信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

県教委の方針を批判 南信州広域連合が要望書提出へ
2006年10月12日掲載

 飯田下伊那15市町村による南信州広域連合は11日、各首長出席の会議で、9月の臨時県会で関連議案が否決された県立高校統廃合6件のうち、県教委が飯田工業と飯田長姫(ともに飯田市)は必要な整備をした上で統合を進めるとの方針を出したことは「受け入れられない」とする要望書を、県教委などに提出すると決めた。高校再編は全県にわたる問題で、ほかの統廃合が凍結されたままこの地域のみが推進されることは承服できない―としている。
 高校再編問題で、飯田下伊那地方は県内で唯一、広域連合を中心に議論し独自の統合案を示してきた。要望書案では、この点について「全県にわたり高校再編問題が検討されるという状況で、断腸の思いで見いだしたもの」と指摘。これで短絡的に地域合意ができているとみなされては「真正面から再編に向かい合った正直者が、ばかをみる結果になりかねない」と、厳しい表現で県教委の姿勢を批判している。
 その上で、要望書案では県教委に対し、凍結ではなく、全県にわたる高校再編の方針を示すことと、その方針が示されるまでは飯田長姫と飯田工業の統合準備は進めないことを求めている。
 また、全県にわたる再編推進の方針が示された場合は、臨機応変に対応することも確認した。
 広域連合は今後、同議会とも調整し、合意が得られれば連合と議会の連名で、要望書を県教育委員長と知事、県会議長あてに提出する―としている。


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