信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

再編は?焦る受験生 岡谷東・南高が中学生に新校説明
2006年8月24日掲載

 県教委の高校改革プラン実施計画で来年度の統合対象となった岡谷東高校と岡谷南高校(ともに岡谷市)が、諏訪地方の中学校で新校の教育課程についての説明会を開いている。地域合意のない高校統廃合は白紙に戻して再検討する―とした村井仁氏が知事選で当選した一方、県教委は来春の一斉実施の方針を崩していない。説明会に出席した受験生からは、進路を絞り込む時期になっても、統合の行方が不透明なことにいら立つ声も聞かれた。
 説明会は7月20日に開始。8月23日に開いた下諏訪中(下諏訪町)まで、諏訪地方5市町の11校で実施し、中学3年生や保護者計約900人が参加した。
 下諏訪中へは、岡谷南高の小林義昌教頭と岡谷東高教務主任の池上宏教諭が訪問。3年生約120人に、新校で導入する単位制の仕組みなどを説明した。生徒たちはメモを取りながら真剣に聞いていた。
 現在の岡谷南高英語科を目指していた女子生徒は「志望校が残るのか決まらず焦っているが、もう時間がない。新校を志望校と決めて突き進むしかない」。別の女子生徒は「統合は対象校以外の高校の倍率にも影響する。早く決まってほしい」と話した。
 岡谷南高の小林教頭は「現場としては、県教委が再編を中止しない限り統合準備を進めるしかない」とする。中学での説明会を9月下旬まで開くほか、8月28、29の両日、ともに岡谷南高で午後1時50分から、中学3年生を対象にした新校の体験入学も行う。


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