県教委は20日夜、高校改革プラン説明会を辰野町民会館で開いた。第3通学区(南信)の推進委員会の最終報告で再編対象に挙がった諏訪、上伊那両地区の高校関係者を中心に約150人が出席。諏訪地区で1校を削減することへの疑問や、上伊那地区での定時制存続を求める声が上がった。
第3通学区での説明会は飯田市に続き2回目。県教委側は米沢修一教育次長や吉江速人高校教育課長ら4人が説明した。
諏訪地区での削減について、統合対象の岡谷東、岡谷南(ともに岡谷市)の同窓会やPTA関係者らが発言。最終報告に「地域合意が不足している」との付記事項が盛り込まれたことなどを挙げ、実施計画をどうまとめるのか問いただした。
両校生徒会の計14人は、両校生徒計800人余が統合についての思いを記した大きな布の寄せ書きを掲げ、統合反対をアピール。米沢教育次長は「良い学校だから残すというような、答えが簡単に出る問題ではない」と述べた。
箕輪工業定時制(箕輪町)と上伊那農業定時制(伊那市)が新設の多部制・単位制校に統合される方針については、両校関係者が「少人数の教育環境が提供できる定時制の良さが反映されないのなら統合すべきでない」などと主張。県教委は「多部制・単位制も40人学級だが、授業選択が幅広くなるので少人数学習が可能。夜間部も残るので、現在の定時制に通う生徒にも対応できる」とした。
このほか、実施時期について「なぜ2007年度に一斉に統合するのか」「じっくり議論の時間をかけてから統合すべきだ」との意見が出た。