信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

反対者の不満噴出 大町2校統合案、県教委説明に
2006年2月11日掲載

 県教委は9日夜、大町市文化会館で、上松町に続き県内2会場目の高校改革プラン説明会を開いた。ともに大町市の大町高と大町北高の統合案に反対する「大町高校と大町北高校の存続を守り育てる市民会議」を構成する小中学校PTAや両校同窓会の関係者ら約800人が集まった。約30人が発言し、統合案や県教委の進め方への反対意見や質問、不満が噴出した。
 県教委は、両校統合案などを盛り込んだ第4通学区(中信)高校改革プラン推進委員会の報告書を説明。「将来的にさらに学級数の減少が予測され、小規模校化が避けられないことから、両校を統合し規模のメリットを前向きにとらえる」とした統合理由などに触れた。
 参加者からは「県教委から『統合したら、こんな学校になりますが、どうですか。不足していることは地域の声を聞き取り入れたい』との意見を聞きたい」と、統合した場合の具体像が示されないまま案が決まったことへの不満や、「もう少し時間をもらい、地元の意見を吸い上げ、反映させる機会をいただきたい」との要望もあった。
 推進委の委員構成について、県教委は「いろいろな団体などと相談して決めさせてもらい、しかるべき皆さんに議論してもらった」などと説明。これに対し、大町市の委員がいなかったことや、回を重ねてからの会合で「大北(たいほく)」を「おおきた」と言い間違う委員がいたことを挙げ、地域を理解した上で検討されたのか、疑問を投げかける参加者もいた。


<前の記事 どうする高校改革 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun