信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

「計画策定延期」 県高教組など松本で緊急集会
2005年12月18日掲載

 県教組と県高教組、定時制・通信制高校のあり方を考える長野県ネットワークは17日、県教委が本年度内に予定している県立高校再編の実施計画の策定を延期するよう求める緊急集会を松本市内で開いた。中学校で受験生が混乱しているとの報告や、地域高校存続の必要性を訴える意見があった。

 佐久市の中学校教員は、高校再編の具体像が定まらないことから「受験生が混乱している。1年生の保護者にも心配する人が出てきた」と報告。定時制高校の教員は「定時制に生徒が満足しているのは、少人数で居場所があるからだ。それを保証することが大事」と訴えた。

 この報告に先立ち、多部制・単位制の静岡県立静岡中央高校の教員が自校について説明。こうしたタイプの高校は「夜間定時制に替わるものではない。多くの不登校の生徒に対応するためには少人数クラスや教員数が必要」と指摘した。

 最後に、各地で高校教育のあり方の議論が始まっているが、多部制・単位制への理解が不十分などとして、高校改革の実施計画策定の延期を求める緊急アピールを採択した。


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