信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

「一度に14校削減無理」県会委で元プラン検討委員長
2005年12月14日掲載

 12月県会は13日から委員会審査が始まり、文教委員会(9人)は県教委が進める高校改革プランの枠組みを立案した高校改革プラン検討委員会の委員長を務めた葉養正明・東京学芸大教授を参考人として招き、意見を聴いた。2007年度に県立高校全日制14校を削減するとの県教委の方針に対し、葉養教授は「高校再編には時間がかかり、無理だ」と述べ、数年かけて削減すべきだとの考えを示した。

 柳平千代一委員(志昂会)の質問に答えた。葉養教授は「通学区によっては(再編案に対する)合意が成立している地域もある。着手できるところから年次計画を立てて再編を進めるべきだ」と指摘。「14校の削減は、5年、10年の長丁場で実施することを考えていた」と述べた。

 これに対し、県教委の吉江速人高校教育課長は「07年度に一度に再編を実施する考え方は変わっていない」とし、高校再編のスケジュールを見直さない考えを示した。

 高校改革プラン検討委は県内外の識者8人で04年1月に発足。今年3月にまとめた最終報告で、県立高校の全日制89校を75校に再編し、多部制・単位制を4校設置することなどを提言した。県教委はこれを受け、5月に4通学区ごとに高校改革プラン推進委員会を設置、高校再編の議論を始めた。


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