信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

多部制・単位制を導入 場所・規模 検討へ
2005年11月14日掲載

 第2通学区(東信)の高校改革プラン推進委員会(飯島俊勝委員長)は13日、上田市内で11回目の会合を開き、同通学区内に多部制・単位制高校を設置する方向で検討していくことを決めた。県教委の再編案は、野沢南高校(佐久市原)を多部制・単位制に転換するとしているが、設置場所や規模は次回以降検討する。

 委員会では、県教委が主催した県内外の多部制・単位制高と総合学科高の視察に参加した委員らの感想を交え、多部制・単位制設置の是非を議論。多部制・単位制の太田フレックス高校(群馬県太田市)などを例に「きめ細かい指導をするので相当の設備投資が必要」「単位取得の仕組みはほとんどが生徒の自己責任」「交通の便が良くないと設置の意味はない」などの指摘が相次いだが、不登校傾向の生徒らの安全網としての必要性などから、導入の方向を確認した。

 また、統廃合対象とされた望月高校(佐久市望月)の「存続と発展を図る実行委員会」が、県教委に「同校を多部制・単位制高に転換する」との対案を提出したことを受け、県のホームページでほかの提案を募集したところ、同通学区で4件が寄せられた。

 野沢南高校全日制・定時制を守り発展させる会は同校の多部制・単位制への転換案を疑問視し、県高教組野沢南分会は多部制・単位制を同通学区に導入する際の問題点を指摘。県高教組佐久支部・上小支部と長野五輪記念学校設立準備室も対案を出した。

 正副委員長が各提案について、提出団体から意見を聴くことも含めて検討する。


<前の記事 どうする高校改革 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun