県教委の高校再編案を議論している南信州広域連合の「高等学校の未来検討委員会」(委員長・岡庭一雄下伊那郡阿智村長)は10日夜、飯田市で開いた会合で、第3通学区(南信)の高校改革プラン推進委員会が打ち出した旧通学区(諏訪、上伊那、飯田下伊那)ごとに1校、計3校削減する方針に沿い、今後、検討委として具体案を集約することを了承した。
検討委は、高校改革プラン推進委の部会に代わる組織との位置付けで、地元経済団体や教育関係団体、高校同窓会などの37人で構成。飯田長姫と下伊那農業を統合し、総合学科校を新設するとした県教委の再編案について議論してきた。
県教委の再編案に対し、飯田下伊那地方では当初から反発が強く「山間地が多く、通学圏が広大な地域の特殊性を考え、8校すべて存続するべきだ」という議論が多かった。
この日の会合でも、委員から「高校改革イコール高校削減になっているのはおかしい」(中学校長)との主張があったが、「少子化を考慮し、前向きに改革を考えたい」(地元業界団体代表ら)との意見が多く出された。これを受け、岡庭委員長が「1校減」とする方向で議論を進めることを提案、了承された。
検討委は、次回16日の会合までに各委員が具体案を持ち寄り、最終案をまとめ、広域連合長の牧野光朗飯田市長に答申する方針だ。