第1通学区(北信)高校改革プラン推進委員会は10日、長野市内で7回目の会合を開き、県教委の再編案で坂城高校(埴科郡坂城町)を転換して設置することになっている多部制・単位制高校について、中沢一委員(坂城町長)は現行の普通科高校の配置バランスを踏まえ、屋代南高(千曲市)を代わりの候補に挙げた。
再編案と異なる高校名が挙がったのは、4通学区の推進委で初めて。
中沢委員は、しなの鉄道沿線にほぼ等間隔で普通科高が配置されている、と指摘。「子どもを地域で育て、地域の学校に上げ、地域に帰すことを考えると、等間隔を維持しないといけない。屋代地域には屋代高もあり、屋代南高を(多部制・単位制の候補に)考えてほしい」などと述べた。
県教委の再編案で坂城高が候補に挙がったのは、第2通学区(東信)からの通学の利便性を考慮した結果。これに対し、この日の推進委では、第1通学区独自で多部制・単位制を配置することを念頭に「(長野市や須坂市の高校も視野に入れた)広い議論をした方がいい」とする意見も出た。
中村正行委員長は、議論の中で再編対象の高校を挙げた委員に圧力がかかったり、委員が意見を出しにくくなったりすることを懸念し、「(高校名は)議論の経過であり、決定ではない。今後もいくつかの高校名が挙がる」と強調した。