上伊那南部4市町村などでつくる「駒ケ根工業高校を育てる会」は8月31日夜、同校の存続を求める伊南地区決起集会を市文化会館で開いた。同校を市内の赤穂高校と統合する県教委再編案の白紙撤回を求める集会宣言を採択した。
会長の中原正純・駒ケ根市長はあいさつで「県教委の再編案は来春の新入生募集でイメージダウンになる。このまま推移すると廃校に追い込まれる」と危機感を示した。
意見発表で、駒ケ根商工会議所の山下善広副会頭が「地域の中小企業にとって卒業生はなくてはならない即戦力。再編案には断固反対だ」と決意表明。飯島小学校と中川中学校のPTA会長は「子供たちの将来の進路選択を狭めるだけ」「県教委に明確なビジョンがないと再編は納得できない」と述べた。
集会宣言では、ものづくりを積極的にPRしている県が、工業が盛んな上伊那から工業高校をなくそうとしている矛盾を批判。この日までに2万6800人余の署名が集まったことが報告され、約200人の参加者が「ガンバロー」と気勢を上げた。