信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

定通制ネット発足―松本で初集会 多部・単位制疑問も
2005年7月10日掲載

 県内の定時制通信制高校の教員、生徒、保護者らが9日、「定時制通信制高校のあり方を考える長野県ネットワーク」を発足し、松本市内で初めての集会を開いた。今後、県教委が4通学区への設置を目指す「多部制・単位制高校」を検証。定時制通信制の必要性をアピールし、統廃合に反対していく。

 参加者の意見交換では、定時制の生徒5人が発言。小中学校時代に不登校だった中信の高校の1年男子は「定時制は少人数で落ち着くので、自分らしくいられる」と述べた。教員や保護者からも定時制の存続を求めたり、多部制・単位制を疑問視する意見が出た。

 県教委の高校再編案は、全日制の坂城、野沢南、箕輪工業、松本筑摩を多部制・単位制に転換。現在の定時制通信制の21校(募集停止の須坂、岡谷工業を除く)を13校に削減する内容。

 現在、県内の定時制高校には1600人余の生徒が在籍。近年は不登校や学び直しの生徒の受け入れが進んで増加傾向で、全日制も含めた生徒数がピークだった1990年の水準まで回復している。


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