信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

災害対策工事近く着工 諏訪の中ノ沢川と片羽保育園裏
2006年8月29日(10:23)

 諏訪市は28日、7月豪雨で土石流が発生した中ノ沢川(湖南)の砂防事業と、土砂が崩れた片羽保育園(諏訪1)裏手の急傾斜地崩壊対策事業に県が近く着工すると市議会全員協議会で報告した。また、県と市が豪雨災害で市民から引き取ったごみの処理費用は国、県の補助金と国の特別交付税を充てる見通しを同日の市議会社会委員協議会で明らかにした。
 中ノ沢川の砂防事業は高さ14・5メートル、幅84メートル、容積4000立方メートルの砂防えん堤を建設する。事業費3億800万円余のうち2億500万円余を国の補助で賄う。中ノ沢川では7月19日に土石流が発生し、市は118世帯339人に避難勧告を出した。
 片羽保育園裏斜面の崩壊対策事業は、のり面の整備や高さ2メートルの防護柵の設置などで、事業費は7600万円余。うち3600万円余は国庫補助を受ける。同保育園は土砂の直撃は受けなかったものの、倒木が屋根に当たり穴が開くなどした。園舎は現在も使用できず、園児80人は角間川保育園に通っている。
 県諏訪建設事務所は「両事業ともに年内に着手したい」としている。片羽保育園舎の改修について市は「未定」としている。
 一方、県と市が無料で引き取った災害関連ごみの処理費用計3400万円余は、半額を国庫補助、1割を県の補助、残りの4割を国の特別交付税で賄う見通し。現在、諏訪湖流域下水道豊田終末処理場「クリーンレイク諏訪」(豊田)と旧東洋バルヴ諏訪工場跡地(湖岸通り5)に残っている家具、畳、家電製品などのごみは、市が9月中旬までに処理する予定。


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