信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

明科高サッカー部も 岡谷市湊にボランティア続々
2006年8月 3日(09:15)
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 土石流で深刻な被害を受けた岡谷市湊地区で2日、明科高校(安曇野市)サッカー部の生徒約30人がボランティア活動に参加した。ほかのボランティアや派遣された県職員らと一緒に、住宅地に流れ込んだ土砂を取り除く作業を手伝った。
 被災状況を知った部員の中から「自分たちも手伝おう」との声が出たといい、この日は夏休み中の練習を休止して訪れた。
 作業をした湊2の小沢資立さん(67)宅は床下浸水の被害を受け、庭の池や植え込みが埋まるほどの土砂がたまっていた。部員たちは、練習用のユニホームを泥だらけにしながら、スコップで土砂を掘り、敷地の外へ運び出した。
 主将の小笠原脩介君(17)は「ニュースもショックだったけれど、倒壊した家や埋まった車を実際に見て驚いた」。小沢さんは「てきぱきと動いてくれた。復興の力をもらいました」と感謝していた。
 また、2004年10月の新潟県中越地震で被災した小千谷市から、市社会福祉協議会の職員6人が休暇を利用するなどして訪れ、民家の中にたまった土砂をバケツリレーで運び出した。6人とも地震で家屋損壊などの被害を受け、1人はおよそ1年10カ月たった今も仮設住宅で暮らしているという。羽鳥成彰さん(36)は「災害のつめ跡を見て、地震が起きた当時を思い出した。人ごととは思えない」と話していた。
【写真説明】民家の庭で土砂を掘り出す明科高校のサッカー部員たち


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