豪雨災害から2回目の週末となった岡谷市では29日、これまでで最多の440人余のボランティアが復旧作業に参加した。
作業に当たった人たちは市災害救援ボランティアセンターを通じて集まった。土石流災害があった湊地区には約330人が入り、このうち100人余は手分けして被災者宅を回り派遣要望を掘り起こす「ニーズ調査」を始めた。希望があった世帯では、さっそく泥の搬出などを手伝った。
被災者宅の訪問は、コミュニケーションを通じて被災者の心労を軽くする狙いもある。ボランティアたちは「気軽に相談してください」と声を掛けながら、災害発生時を振り返る被災者の話に耳を傾けていた。
物置小屋の泥を片付けてもらった男性(62)は「ボランティアがいなきゃ、こんなに早くはきれいにならなかった。みんな一生懸命で大助かりだ」。趣味の太鼓演奏の仲間と参加した同市職員の女性(35)は「前向きに頑張ろうとしている被災者の姿に触れられて良かった」と額の汗をぬぐっていた。
【写真説明】岡谷市湊地区の被災者の要望を受け、物置小屋から泥を運び出すボランティア