岡谷署は27日、岡谷市湊3の土石流災害現場で23日発見された骨などをDNA鑑定した結果、残る行方不明者の花岡滋さん(75)の腰骨など遺体の一部と判明した―と発表した。これで湊地区の土石流による死者は7人、今回の豪雨災害全体の死者は10人となった。
花岡さんは19日未明、小田井沢川上流部にある自身が経営する鋳造所近くで、工場から流れ出した製品などを片付けていて土石流に巻き込まれた。骨などが見つかったのは百数十メートル下流部の神社跡近くだった。
市災害対策本部長の林新一郎市長は取材に対し、「発見されているのは(体の)一部なので、捜索活動は28日も予定通り続ける」と述べた。
一方、上田市の産川沿い市道の陥没個所から車ごと転落したとみられている新聞配達員小林正子さん(57)は、27日の上田署などの捜索でも見つからなかった。
県によると、27日現在で確認した豪雨による土砂災害は106カ所。同日夜現在、9市町の167世帯425人が避難生活を続けている。