箕輪町松島区北島の天竜川堤防決壊現場近くにある高さ48メートルの高圧線鉄塔について、東京電力は26日までに上部25メートルを取り外した。水流に洗われた基礎部分の補強工事はしたものの万一倒壊すると町の上水道取水施設に被害が及ぶ恐れがある―とした。
東電によると、堤防の復旧工事が完了し次第、上部を組み立て直して送電を再開する。
東電の鉄塔より約100メートル上流側にある中部電力の高圧線鉄塔(高さ28・8メートル)は、付近に建築物がないこともあり、鉄塔をワイヤで岸側に引っ張る応急措置をして送電を続けている。
国交省天竜川上流河川事務所(駒ケ根市)によると、決壊現場の復旧工事は、盛り土の上にコンクリートブロックを積み上げた仮堤防を月内に完成させる。その後、本格的な復旧方法を検討し、川の水量が減る10月以降に着工する予定だ。
【写真説明】上部を取り外した天竜川堤防決壊現場近くの送電線鉄塔